症例1:頭痛・腹痛などを伴う起立性調節障害の女の子
患者さん
14歳 女性 中学校2年生
初回来院
平成29年3月10日
症状
訴えている症状は
- 頭痛(右側)
- 腹痛
- めまい
- 吐き気
- 耳鳴り
- 手足の冷え
など。
4ヶ月ほど前からよくなったり悪くなったりの繰り返しでいる。
風邪をひいてから調子が悪くなり、病院では起立性調節障害と診断。
学校に通いたいがなかなか毎日は通えていないのが現状。他の大きな既往歴等はなし。少しアトピーがある。
施術内容と経過
検査内容と結果
◆座位
脊柱 上部胸椎(+)
上肢外転 左(+)右(−)
上肢屈曲 左(+)右(−)
◆仰臥位
左腹部(+)→自律神経失調傾向
経絡:脾経
内臓:十二指腸、回盲部
ウイルス
ハーモナイズ:C6−7
頭蓋骨:蝶形後頭底結合(上方偏位)
など
調整ポイント
- 硬膜(頚椎・骨盤)の調整
- 頭(頭蓋骨)の調整
- 経絡の調整(脾経)
- 自律神経の調整(内臓・ハーモナイズなど)
施術後は上肢の動き、脊柱の硬さともに軽減。カラダの緊張と歪みが改善されているところから、これで様子を見ることに。
3日後の施術前に調子をお伺いすると、めまい・耳鳴りはないとのこと。
2週間後の4回目の施術時には頭痛もなく、頭重感程度になる。
結果、完全ではないものの、学校にも無事行けるようになりました。その後、1週間連続で学校に行くとコンディションが崩れてしまい、頭痛はないものの、腹痛や吐き気、倦怠感が出てしまうことがあり。
さらに施術を継続中。今では元気に学校に毎日通われています。
考察
今回のケースでは訴えている症状が多く、一見すると複雑です。
しかし、紐解いてみると関連性があるように感じられました。
ではその中でもメジャー(主たる問題)は何か?
ここにフォーカスしながら調整を行ったところ、順調に改善しています。
とくに起立性調節障害のようなケースでは
- 経絡の乱れ
- 内臓の問題(とくに消化器系)
- 頭蓋骨(とくに蝶形後頭底結合)の偏位
などが多くみられます。
まだまだ完全復活までは導けていませんので、目標に向かって邁進します。
地道に調整を重ねていけば学校にも毎日元気に通えるようになるでしょう。
症例2:起立性調節障害。8時間睡眠でも寝不足気味な…
患者さん
18歳 男性 学生
初回来院
平成28年12月1日
症状
数年前に病院で起立性調節障害と診断され、体調の不安定さがあり、長時間の睡眠でも怠さや寝不足気味になる。
姿勢が悪く前のめりで頭が前に出ているのが気になる。
→頭痛などはないが、首・肩の痛みはあり。30分ほど座っていると辛くなる。
現在薬などの服用はなし。サプリメント程度。
施術内容と経過
検査をすると
(座位)
脊柱 腰仙部(+)腰椎部(−)胸椎部(+)
頚部の偏位あり
(仰臥位)
左腹部硬さ(+)
左下肢フレア
など
(自律神経チェック)
交感神経
経絡:肝経
マヤズム:肝臓
感情:ロックウォーター
など
●調整ポイント
- 硬膜(頚椎・骨盤)の調整
- 頭(頭蓋骨)の調整
- 経絡の調整(肝経)
- 自律神経の調整(感情・ストレス・マヤズムなど)
4回の施術を経たころから状態が大きく前進。施術中にリラックスできるようになり、ぐっすりと眠れる日が増えてきた、とのこと。
日々の活動にも前向きになってきてくれたことがとても嬉しく感じました。
考察
三玄堂にも来院数が増加傾向にある「起立性調節障害」
自律神経の乱れが原因と言われていますので三玄堂がお役に立てる可能性は高いです。
今回のケースでも4回の施術後くらいから良い結果をみることができました。
計画どおりに通ってくださった彼の努力の賜物ですね。でも、1度の施術ではなかなか結果を出すことはムズカシイものです。
しかし、諦めず調整を繰り返すことで自律神経も安定していきます。このように、起立性調節障害でお悩みの方はぜひご相談ください。
きっと良い方向へ導くことができるのではないでしょうか。
症例3:起立性調節障害・頭痛・めまい・貧血の女の子
患者さん
16歳 女性 高校生
初回来院
平成28年10月28日
症状
小学校4年のときに起立性調節障害と診断。その頃から貧血の症状があり、学校にも1週間続けて通うことができない。
現在の症状は
- 頭痛(後頭部):季節の変わり目にズキズキと締め付けられる感じ
- めまい:頭痛に伴い発生。頭を動かすと起きる
- 便秘
- 疲れやすい
- 不眠(寝足りない感じ)
施術内容と経過
検査をすると
(座位)
PSIS 左(+)右(+)
(仰臥位)
頚椎(C2)左偏位
右季肋部(肝臓)硬い
左腹部硬い
四肢関節の異常はなし
神経の流れチェック:クラニアル(蝶形骨)・睡眠中枢・光などで反応
調整は
- 硬膜(頚椎・骨盤)の調整
- 頭(頭蓋骨)の調整→蝶形骨
- 頚椎の調整
- 腹部の調整(下行結腸)
- 神経の流れの調整(光・睡眠中枢など)
などをおこないました。
施術後はPSISの硬さも改善。季肋部や腹部の硬さも改善。本人からも「ラクな感じがする」とのコメント。初回はこれで様子をみるかたちで終了。
3回目の施術後からは1週間続けて学校に通うことができるまで回復。さすがに少しカラダに疲れはあるものの、よい方向に向かっている手応えを共有できた。
その後10回ほどの施術を通じて1ヶ月に数回休む程度で学校へ行けるようになる。
考察
この患者さんがかかっている「起立性調節障害」という症状。なかなか聞き慣れない病名ですが、思春期に10%くらいの人ががかかるというデータも。
起立性調節障害は自律神経のバランスの乱れが強く関与していると言われているため今回のケースでも改善のカギは自律神経である可能性は否定できません。
しかし、ポイントはいかにカラダ全体を捉えることができるか?です
病院での診断名に囚われすぎず、いかに改善点を見出せるか?を心がけたいものです。
このケースのように、事細かな検査と調整を重ねていくことで解決の糸口が見えてくることは多いのではないでしょうか。
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