
今回は気圧の変化で体調が悪くなる人にやってほしいこと、についてお話していきます。
動画でも解説していますので併せてぜひご覧ください。
動画で解説
※再生すると音が出ます。ご注意ください。
文章で解説
なぜ気圧の変化で体調が悪くなるのか
そもそもなぜ気圧が変化すると体調が悪くなるのか。
それは空気の圧(外からの力)と体の圧(内からの力)のバランスが悪くなるからです。
地球では大気圧が存在するので、それに押し負けないように体が膨らもうとする力が常に働いています。
台風などで気圧が下がると、体の膨張する力が相対的に強くなってしまい、バランスが悪くなると不調が現れると考えられます。
どのような不調が起こりやすいのか
では、このようにバランスが悪くなるとどのような不調が出てくるのか。
代表的なものは
- 胃腸の調子が悪くなる
- 古傷が痛む・神経痛
- 循環トラブル(めまい・頭痛)
の3つです。
胃腸の調子が悪くなる
気圧が下がると体の膨張が起こり、一緒に血管の拡張が起こります。
これに対応しようと体は、自律神経や副腎皮質ホルモンを働かせて血管の収縮をしようとします。
副腎皮質ホルモンは抗ストレスホルモンとも呼ばれており、環境の変化というストレスに対抗しようとしていると言えるわけです。
副腎皮質ホルモンが過剰に働いてしまうと、胃の粘膜を保護するムチンという物質の分泌が少なくなり、胃に負担がかかりやすくなります。
もともと胃腸が弱い方ほど気圧が下がった時に調子が悪くなるのはこのためだと考えられます。
古傷が痛む・神経痛
先ほどもお話したように体が膨張すると血管や神経が膨張してしまうことで、痛みや不快感を感じやすくなります。
骨折した痕や手術痕などが痛むのはこのためです。
まれにそういった古傷などがなくても敏感な人は反応して調子が悪くなる場合もあります。
循環トラブル(めまい・頭痛)
めまいや頭痛も血管やリンパ管の拡張で引き起こされると考えられます。
三半規管などのリンパの循環にトラブルが起こるとめまいの引き金になり得ます。
頭の血管が拡張することで頭痛が引き起こされることもあります。
症状が出る人とそうでない人の違いは?
気圧の低下は同じ地域に居れば誰にでも平等に訪れるもの。
ではなぜ症状が起きる人とそうでない人がいるのか。
それは、循環の良い状態が保てているかが関係しています。
つまり、循環(血流)を良くすることで対策することができるかもしれません。
やってみてほしい3つのこと
循環を良くして気圧による不調を防ぐ為にやってみてほしいことが3つあります。
それは
- 運動
- サウナ
- 着圧ソックス
です。
運動
筋肉のポンプ作用を働かせて循環を良くします。
特に重力の関係で血液は下に滞りやすいので、ふくらはぎをよく動かすと良いということから、ふくらはぎは第二の心臓などとも呼ばれていますよね。
運動の強度もそこまで激しくなく、歩く・スクワットなどで良いと思います。
サウナ
自律神経を整える効果があるとされているサウナも良いでしょう。
特にHSP(Heat Shock Protein)という、熱が加わることで細胞にできるタンパク質があり、これが傷ついた細胞の修復機能があると言われているため、体の回復にサウナが効果的なのではないか?と言われています。
着圧ソックス
冒頭でお話した通り、外からの力と内からの力のバランスが崩れ、内側から膨張する力が強くなることで不調が出るのなら、外側からの力を補えば良いと言えます。
着圧ソックスで外側からの力を補うことで、体の膨張を抑えやすくすることが狙えます。
また、湯船に浸かるのも水圧で体を内に抑え込むようになるので、同様に効果があると考えられます。
まとめ
今回は気圧の変化で調子が悪くなる方に向けたお話をしていきました。
今回紹介したものの他に、耳のストレッチをする、というのを聞いたことがある方もいるかもしれません。
そちらについても下記の記事でご紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
読んでいて気になる事、わからないことがあれば遠慮なくご相談くださいね。
このページがあなたのお役に立てば幸いです。
この記事を書いた人

嘉村佳紀(かむらよしき)
柔道整復師
横浜市出身
大手整体院グループを経て2023年に三玄堂に入職
丁寧な施術と豊富な知識で患者さんの信頼を得る。得意な症状は自律神経系や頚部疾患
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