【症例記事】起立性調節障害による息苦しさ、動悸、立ちくらみでお悩みの15歳男性のケース

症例

はじめに

この記事では、起立性調節障害と診断され、息苦しさ・動悸・立ちくらみに悩んでいた15歳の男の子のケースについて、来院までの経緯、検査で確認された身体の状態、施術方針、施術の経過を時系列でまとめています。

 

「なぜ症状が続いていたのか」「施術でどこに着目したのか」を、実際の経過をもとに整理しています。

主訴・患者データ

15歳 中学3年生 男性

主訴

起立性調節障害による

  • 息苦しさ
  • 動悸
  • 立ちくらみ

来院までの経緯

小学6年生の頃から、軽い息苦しさを自覚。

中学3年生になると動悸や息切れが強くなり、立ちくらみが毎朝1週間ほど続くように。

小児科を受診し、起立性調節障害と診断。

血圧が上がらない一方で心拍数が上がっていることを指摘され、血圧を上げる薬を処方されましたが、服用後に強い頭痛が出たため中断。

学校には通っていたものの、体調不良の中で無理をしながらの通学が続く。

また、「身長に対して心臓が小さく、ポンプ機能が十分に上がりきらないことで立ちくらみが起きている可能性がある」と説明を受けていた。

検査・初見

【座位】

  • 左骨盤の硬さ
  • 第7胸椎の硬さ
  • 頚部伸展制限
  • 非代償性のゆがみ

 

【仰臥位】

  • 背部の緊張
  • 後頭部(後頭下筋群)の緊張過剰
  • 胸郭の硬さ
  • 横隔膜の硬さ

 

【その他】

  • 神経学的統合不全:問題なし
  • 頚椎症候あり

施術方針とプラン

全身の緊張が強く、自律神経の乱れが関与していると判断し、その点を中心に施術を進めました

 

特に以下の3点を重点的に行う方針としました。

  • 抗重力筋の過緊張の緩和
  • 肋骨の硬さの解消
  • 頚椎の強いゆがみの解消

施術内容と経過

初回

頚椎症候がみられたため、頚部の施術を優先しました。

その後、特に硬さが強かった抗重力筋の調整を行いました。

 

2回目

症状の発生頻度が少し下がったとのことでした。

施術では、仰向けでの仙骨の調整と横隔膜の調整を追加しました。

 

3回目

施術間隔中に少しずつ調子が悪くなり、ほぼ毎日頭痛が起こるようになったとのことでした。

問診で伺っていた「心ポンプ」に関する指摘を踏まえ、足部やふくらはぎに着目し、同部位の調整を取り入れました。

 

4回目

施術後7日間ほどは頭痛が出ず、立ちくらみも少なかったとのことでした。

検証のため、前回と同様の施術を行いました。

 

5〜9回目

回を重ねるごとに体調が回復しました。

8回目以降は問題なく学校に通えるようになりました。

 

その後は、体調が悪化する前にメンテナンスとして施術を行う方針としました。

まとめ

今回のケースでは、

  • 抗重力筋の緊張が抜けないこと
  • 肋骨周辺の硬さにより呼吸が浅くなっていること
  • 頚椎から体のゆがみが強く出ていたこと
  • 循環の悪さ

が特徴としてみられた。

 

施術を重ねると、息苦しさ、動悸、立ちくらみが軽減され、元気に学校に通えるようになった。

 

心臓のポンプなど、一見整体でどうにかできる範囲を超えた部分であると感じられるものも、アプローチによっては改善できる可能性があるという例でした。

この記事を書いた人

嘉村

嘉村佳紀(かむらよしき)

柔道整復師

横浜市出身

大手整体院グループを経て2023年に三玄堂に入職

丁寧な施術と豊富な知識で患者さんの信頼を得る。得意な症状は自律神経系や頚部疾患

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