腰痛になった際に一般的に使われることの多い「湿布」のひとつがモーラステープ
名前を聞いてもピンと来ない人も多いかもしれませんが、「病院で処方される茶色い湿布」と聞けば、「あ〜アレか〜」とイメージできるのではないでしょうか
そんな世間でもポピュラーで病院でも積極的に処方されるモーラステープ、妊婦さん、とくに妊娠中期〜後期には貼ってはいけないことをご存知ですか??
妊娠中の妊婦さんの身体ははとてもデリケートですし、細心の注意を払わねばなりません
しかし、妊娠中に腰痛やカラダの不調をきたすことがあることもまた事実
そんな時、貼ってはいけないとは知らず、良かれと思って家にあるモーラステープを貼ってあげたりしたら…
妊婦さんにモーラステープを貼るとどうなるのか?
また、妊婦さんが腰痛になりやすい理由や対策などをまとめてみましたのでぜひ参考にされてくださいね
モーラステープって何?
成分名はケトプロフェン。非ステロイド系の鎮痛消炎剤として一般的になっている薬剤です
モーラステープは炎症の原因となるプロスタグランジンの合成を阻害。結果として炎症を抑え、痛みを和らげる効果が期待できます
一般的に身体の痛みなどで使用することが多く、腰痛、変形性関節症、肩関節周囲炎、テニス肘、筋肉痛、関節リウマチの鎮痛などに処方されています
国内ではゲル剤,パップ剤,ローション剤, クリーム剤,テープ剤など幅広く使用されている製剤でもあります
妊婦さんに貼るとどうなるの?
ここで参考にしたのは厚生労働省:医薬品・医療機器等安全性情報 No.312
厚生労働省がまとめた内容によると、
- 妊娠後期の女性でケトプロフェンのテープ剤を連続使用したところ、胎児に動脈管収縮などの副作用が起きた症例が多数報告された
- 妊娠中期の女性がケトプロフェンのテープ剤を使用し、羊水過少症が起きたという報告があった
これを受け、厚生労働省ではモーラステープなどケトプロフェン剤の添付文書には次のような文言が妊娠中の使用に関する注意としてが追記されました
- 妊娠後期の女性には胎児に動脈管収縮が起こる可能性があるため、ケトプロフェンの外皮用剤を使用しない
- 妊娠中期の女性には羊水過少症が起きた報告があるため、ケトプロフェン製剤の使用は必要最小限の使用にとどめる
また、ケトプロフェン以外の非ステロイド性消炎鎮痛剤においても、胎児に何らかの影響が起こる可能性は否定できません
現在のところ報告があがっていないからといって安易に使用せず、判断は慎重にするべきと考えるようにすべきではないでしょうか
妊婦さんが腰痛になったら??
妊婦さんが腰痛になりやすい理由
妊婦さんの腰痛のいちばんの原因は2つ
- 女性ホルモンの影響で骨盤が緩くなる
- お腹が大きくなって脊柱の湾曲が増す
どちらも、お腹が大きくなっていくにつれて起こる、姿勢や骨格の変化です
女性ホルモンの影響
妊娠3ヶ月ほどになるとリラキシンというホルモンの分泌が盛んになります
このホルモンの影響で骨盤が緩みます
緩んだ骨盤を支えようとすることで腰回りやお尻の筋肉に負担がかかり腰痛になりやすくなります
姿勢の変化
お腹が大きくなると、重心が前方に移動します
これに従い、骨盤や腰椎(腰の骨)が前方に傾きます。いわゆる「反り腰」のような状態ですね
この状態でバランスをとるには背中や腰回りの筋肉の緊張が必要になるため、結果として腰痛を引き起こしやすくなってしまうのです
妊婦さんにオススメの腰痛対策
妊婦さんの腰痛対策には
- カラダの使い方に注意する
- 骨盤ベルトを使う
- エクササイズをおこなう
- マッサージや整体など施術を受ける
などが挙げられます
カラダの使い方に注意する
お腹が大きくなると、それまでなんともなかったような動きでも制限を感じ、痛みのきっかけになってしまうことも少なくありません
重いものを持つときや、下に屈むとき、階段を昇り降りするときなど、腰に負担がかかるシーンにあわせて、少しでもラクに動けるようなカラダの使い方を心がけるだけでも十分な対策になります
骨盤ベルトを使う
骨盤ベルトを使用する目的は骨盤を固定すること
骨盤を固定することで周囲の筋肉の緊張をカバーします
最近ではドラッグストアなどでも骨盤ベルトを取り扱っていて、お腹の下で巻くタイプのベルトであれば妊婦さんでも苦しくなく巻くことができます
エクササイズをおこなう
腰回りや骨盤周りの筋肉の緊張を緩めたり、カラダの使い方を改善させる目的でエクササイズをおこなうのも効果的です
最近では妊婦さん向けのヨガやストレッチの講座も各地で行われていますので、効果的なやり方を教わりにいってみてはいかがでしょうか?
マッサージや整体などの施術を受ける
緊張で硬くなった筋肉を緩めたり、身体全体のバランスを調整して腰への負担を軽減させる目的で専門家の施術を受けることも悪くはありません
ただし、妊婦さんの施術を断ってしまう治療院も少なくないのが現実
事前に問い合わせるなどし、妊婦対応可能かどうかを確認しておくと良いですね
腰痛の状態や生活環境などにより、どの対策がベストであるかは断言できません
しかし、自己判断や我流での対策は大事な時期であるがゆえにリスクは避けたいですよね
キチンとした対策を講じたい場合は専門家の指示やアドバイスを仰ぐことをオススメします
さいごに
いかがでしたでしょうか?
妊婦さんにとって胎児の状態は一番気になるところです
ちょっとした異変やトラブルにも敏感になります
後に影響が出てしまってからでは後悔してもしきれませんし、せっかくのマタニティライフが快適で楽しいものになるよう、心より願います
少しでもこの記事がお役に立てれば幸いです^^
お電話ありがとうございます、
はりきゅう・整骨院三玄堂でございます。