はじめに
この記事では、
・食後の胃痛
・胸焼け
・お腹のハリ
・就寝中の胃酸逆流
といった逆流性食道炎の症状でお悩みだった女性のケースをご紹介します。
薬を使いながら良くなったり悪くなったりを繰り返している場合、症状の背景に 身体の緊張や自律神経の乱れ が関わっていることがあります。
今回の症例では、どのような点に着目し、どのような施術で改善に向かったのかをまとめています。
主訴・患者データ
患者さん:71歳/女性
主訴:逆流性食道炎
- 食後の胃痛
- 胸焼け
- お腹のハリ
- 寝ている時に胃酸が逆流することがある
来院までの経緯:
68歳の頃から胃の調子が悪くなり、胃カメラ検査を受けたところ 逆流性食道炎 と指摘される。
69歳で再度胃カメラ検査を行い、同様に逆流性食道炎と診断。
その際に 食道裂孔ヘルニアの疑いも指摘。
以降2年間、薬を毎日使用しながら「良くなったり悪くなったり」を繰り返す状態が続き、薬に頼り続けることへの不安もあり、来院された。
検査・所見
●座位での所見
- 右骨盤の硬さあり
- 仙骨部の硬さあり
- 第3胸椎の硬さあり
- 呼吸が浅い
●仰臥位での所見
- 背部の緊張
- 後頭部の緊張
- 肋骨の硬さ(右側)あり
- 横隔膜の硬さ(左側)あり
- 胸骨の硬さあり
●評価
全体的に緊張が強く、とくに 胸郭(肋骨・胸骨)と横隔膜の硬さ が目立つ。
また、問診から 不安感が強く出ている ことも分かり、身体的な緊張と自律神経の乱れが症状に関与していると判断。
施術方針とプラン
強い緊張と不安感が見られたため、自律神経へのアプローチ を中心に施術を行う方針とする。
重点ポイントは以下の通り。
- 抗重力筋(首・背中・骨盤まわり)の過緊張の緩和
- 肋骨の硬さの解消
- 横隔膜の硬さの解消
呼吸が深く入り、身体がリラックスしやすい状態をつくることを目的に進めた。
施術内容と経過
●初回
抗重力筋の緊張緩和
横隔膜の調整
肋骨の可動性改善
→ 施術後は身体の緊張がやや抜け、呼吸が入りやすい印象
●2回目
施術直後は呼吸がしやすかった
翌日には元に戻った感じがあった
ただし 薬を飲まずに過ごせている 状態
施術では 胸骨の可動性改善 を中心に実施。
●3〜9回目
薬を飲まなくても、胃痛やお腹のハリなく過ごせる日が増える
症状は安定傾向
●10回目
風邪をひいた後に症状が悪化
食欲が湧かず、膨満感が出現
咳が長引いた影響か、胸椎の硬さが強く出る
仙骨部の硬さも増加
→ 体調変化に伴う一時的な悪化と判断
●11〜14回目
徐々に食欲が戻る
痛みは消失し、違和感程度まで軽減
施術方針は適切と判断し継続
●16回目
当初の症状はかなり楽に
お腹のハリもなく、薬を飲まずに過ごせている
→ 定期的なケアとして3〜4週に1回の施術 で経過観察とした。
まとめ
今回のケースでは、強い身体の緊張と不安感、自律神経の乱れが逆流性食道炎の症状に深く関わっていた。
ポイントは以下の通り。
- 胸郭(肋骨・胸骨)の硬さ → 胃・食道への負担
- 横隔膜の硬さ → 呼吸が浅くなり、自律神経が乱れやすい
- 骨盤・仙骨の硬さ → 全身の緊張が抜けにくい
- 不安感 → 症状を長引かせる要因
施術を通して、呼吸が深く入り、身体の緊張がゆるみ、自律神経が安定することで、薬に頼らず日常生活を送れる状態へと改善した。
長年続く逆流性食道炎でも、身体の緊張や自律神経の状態に目を向けることで変化が出るケースがあります。
この記事が同じようなお悩みの方の参考になれば幸いです。
この記事を書いた人
嘉村佳紀(かむらよしき)
柔道整復師
横浜市出身
大手整体院グループを経て2023年に三玄堂に入職
丁寧な施術と豊富な知識で患者さんの信頼を得る。得意な症状は自律神経系や頚部疾患
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